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鬼気迫る演技の“裏側”にも注目が集まりそうだ。

 俳優の佐藤健が主演を務め、阿部寛と共演する映画『護(まも)られなかった者たちへ』の公開が10月1日に迫っている。

 本作は「このミステリーがすごい!」受賞作家の中山七里のミステリー小説を実写化。東日本大震災から10年目の宮城・仙台で起きた不可解な連続殺人事件の裏に隠された真実が描かれるという。

生活保護制度の実態に焦点をあてた社会派ミステリーで、市の福祉保健事務所職員と現役の県会議員が、全身を縛られたまま放置され餓死させられるという少々ショッキングな殺人事件を軸に展開していきます。佐藤が事件の容疑者で陰のある元模範囚・利根泰久を演じ、この殺人事件を追うのが宮城県警捜査一課の刑事を演じる阿部となります。9月20日に行われた主要キャストによるトークイベントでは、佐藤が『阿部さんはタフでいらっしゃいましたよね。逃走シーンではめちゃくちゃ走ったのにピンとされていまして…』と舌を巻けば、阿部も『佐藤くんの集中力が圧巻でした』と絶賛していました」(映画ライター)

 9月17日に公開された木村拓哉主演の『マスカレード・ナイト』が土日2日間で興収超5億円の好スタートを切ったが、若手トップと言える佐藤が阿部とのタッグでキムタク超えとなるのか注目を浴びそう。

一方で、映画の内容だけでなく、撮影時に佐藤が置かれていた状況もクローズアップされそうだという。

「佐藤の親友である三浦春馬さんが亡くなったのが2020年7月18日でした。2人はドラマ『ブラッディ・マンデイ』(TBS系)で共演。同じ事務所で1歳しか違わないということで気が合い、お互いを“春馬”“健”と呼び合う間柄に。プライベートでの交流が高じて、一緒に世界を旅するDVDまで製作されたほどでした。三浦さんの死を知ったときも、真っ先に駆けつけたのが佐藤。『護(まも)られなかった者たちへ』の撮影で仙台にいましたが、知らせを聞くとすぐに東京に戻り、渋谷区恵比寿で執り行われた密葬に出席し三浦さんと対面しました。ひそかに別れを告げると再び新幹線に飛び乗って撮影に合流しており、親友の死という悲しみの中で佐藤がどのような気持で演じていたのか考えただけで、ファンは胸が締め付けられ思いになるのではないか。阿部もこのことを知らなかったわけはないでしょうが、現場で佐藤は周囲に気を遣わせないよう何事もなかったかのように振舞っていたそうです」(前出・映画ライター)

 阿部は佐藤の役作りについて、「彼はカメラが回っていないところでも、ずっと利根泰久という役そのままでいられるんですよね…」と語っていたが、佐藤の表情やセリフ回しの裏に三浦さんへの慟哭があったとするなら、観客の感情移入も一段深いものになるかもしれない。

引用: https://www.cyzo.com/2021/09/post_292565_entry.html